Commentary

2010年度アルバート・ラスカー医学研究賞特集

Nature Medicine 16, 10 doi: 10.1038/JNM1010-4

ラスカー医学研究賞の審査委員会は毎年、生物学と医学における基本的な問題についての我々の考え方を根底から変革するような科学研究に賞を与えようと選考を行う。今年度の受賞研究も、もちろんその例外ではなく、どれもが科学における画期的な功績といえるものだ。ラスカー基礎医学研究賞は、脂質由来のホルモンで食欲と体重の調節にかかわるレプチンを発見したDouglas ColemanとJeffrey Friedmanに贈られる。この研究は、脂肪組織が内分泌器官であることを示し、また肥満が、精神心理的な問題とはまったく異なる、生理的な現象であることを我々に再認識させた。ラスカー・ドゥベーキー臨床医学研究賞は、重要な血管新生因子であるVEGFの発見と、老年になってからの失明の主原因である黄斑変性治療のための抗VEGF抗体の開発に対してNapoleone Ferraraに贈られる。ラスカー・コシュランド医学特別業績賞は、Sir David Weatherallに贈られる。これは全世界での患者数が数百万人におよぶヘモグロビン異常症とサラセミアに関する彼の広範な研究が科学および社会に与えた影響に対するものだ。以下のcommentariesは、本年度の各賞の受賞者に執筆いただいたものである。

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