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免疫:記憶CD4+ T細胞は病原体とは無関係に自然免疫応答を誘導する

Nature Medicine 16, 5 doi: 10.1038/nm.2142

病原体関連分子パターンの認識によって誘導される炎症は、これに続いて起こる適応免疫応答に多大な影響を与える。我々は、適応免疫系も同様に、自然免疫による炎症反応の性質や規模に対して影響を与えることがあるかどうかを調べた。記憶CD4+T細胞の応答により、多数の自然免疫炎症性サイトカインおよびケモカイン(IIC)の産生が肺で増強されること、またインフルエンザ感染時に早期のウイルス抑制がもたらされることが見いだされたが、ナイーブCD4+T細胞ではそういうことはなかった。記憶CD4+T細胞によって誘導されるIICとウイルス抑制は、特異的な抗原認識を必要とし、記憶細胞が1型ヘルパーT (TH1)もしくはTH17のどちらかに傾いた場合に最適となるが、インターフェロンγや腫瘍壊死因子αの産生とは無関係であり、また保存された病原体認識経路を必要としない。このことは、記憶CD4+ T細胞が、病原体に対する免疫防御を増強する初期自然免疫応答を誘導するという、以前には知られていなかった機序を表している。

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