マクロファージは微生物や細胞片を取り込んで、我々が病気になるのを防いだり、傷ついた組織の修復を助けたりしている。マクロファージは、がんでも腫瘍に浸潤する。だが今回、ヒトとマウスの研究で、この免疫細胞ががんではもっと悪い役割を演じていることが明らかになった。BEDSIDE TO BENCHではC RuhrbergとM De Palmaが、ホジキンリンパ腫患者でマクロファージの存在が疾患進行の高リスクと相関するとした臨床研究を吟味し、マクロファージが生存率のバイオマーカーとして臨床的に有用なことを示している。二人はまた、マクロファージの一部が腫瘍細胞の運動性や血管新生を促進する機構の解析が、腫瘍進行を阻止する抗血管新生療法の開発に役立つ可能性を力説している。BENCH TO BEDSIDEではJ E QuallsとP J Murrayが、腫瘍へのマクロファージの遊走阻止が、放射線治療後の腫瘍再成長を抑える仕組みを明らかにした研究を検証している。