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炎症:マイクロRNA-124はC/EBP-α-PU.1経路を介したマクロファージの不活性化によりミクログリアを静止状態に進めてEAEを抑制する

Nature Medicine 17, 1 doi: 10.1038/nm.2266

マイクロRNAは、免疫系の細胞の分化や活性化などの多くの生理的過程に関与する調節性分子群である。我々は、脳に特異的なmiR-124がミクログリアには発現しているが、末梢の単球あるいはマクロファージには発現していないことを見いだした。マクロファージでmiR-124を過剰発現させると、転写因子C/EBP-α(CCAAT/enhancer-binding protein-α)と下流のその標的のPU.1が直接阻害され、その結果マクロファージの形質転換が起こって、表現型が活性化型から静止期のミクログリアに似たCD45low、主要組織適合遺伝子複合体クラスIIlowという静止型へと変わる。実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)では、活性化ミクログリアでmiR-124の発現が低下した。EAEの際にmiR-124を末梢に投与すると、全身的なマクロファージ不活性化、ミエリン特異的T細胞の活性化減弱が起こり、病態が著しく抑えられた。逆にミクログリアとマクロファージでmiR-124をノックダウンすると、in vitroおよびin vivoでこれらの細胞が活性化された。これらの知見は、miR-124が中枢神経系におけるミクログリア静止状態の主要な調節因子であり、また単球とマクロファージの活性化の今まで知られていなかった調節因子であることを明らかにしている。

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