Nature

Cover Story: 皮一重:ワニの頭部の独特な鱗のパターンが形成される仕組み

Nature 637, 8045 (2025年1月9日)

表紙は、若いナイルワニ(Crocodylus niloticus)の頭部の、機械的に自己組織化された鱗のパターンを強調したものである。一般に、鱗、毛、羽毛などの脊椎動物の皮膚付属器は、遺伝子によって制御された構成単位として発生し、その空間的なパターンは胚発生中のシグナル伝達分子が織りなす遺伝子調節ネットワークによって支配されている。しかし、ワニの頭部の鱗のパターンは、機械的過程によって生じるようであることから例外であり、その正確な仕組みや起源は明らかになっていなかった。今週号では、M Milinkovitchたちがこの謎を解き明かしている。彼らは、ナイルワニの胚を用いて頭部のパターン形成の3Dモデルを作製し、鱗の境界が圧縮折りたたみによって機械的に自己組織化した皮膚のひだであることを見いだした。この圧縮応力は、合成の異なる2層の皮膚がその下の組織よりも速く成長することに起因する。

今週の目次とハイライト The Nature Top Ten バックナンバー

Nature注目のハイライト

その他のハイライト

Nature 創刊150周年記念特集

Nature ダイジェスト

Nature は次に何をすべきか

2020年4月号

Nature が150周年を迎えたのを機に、その価値観と、Nature を改善する方法について考えることにした私たちは、読者の意見をどうしても聞きたくて、アンケート調査を実施しました。

イベントレポート

日本の科学の未来
― 持続可能な開発目標の達成に向けたビジョン ―

1869年創刊のNature は今年150周年を迎える。これを記念するシンポジウムが東京大学安田講堂で開催され、日本の科学のトップランナーである大隅良典氏、柳沢正史氏や、Nature 編集長のMagdalena Skipperらが集った。日本の科学の未来を各氏はどう見ているか。自らの研究や体験をもとに語り、意見が交換された。

Nature 創刊150周年記念特集

著者インタビュー

柳沢 正史氏

「私」とNature  混沌状態をすっきりさせるような研究が好き

長田 重一氏

長田重一大阪大学免疫学フロンティア研究センター教授は、アポトーシス(プログラム細胞死)の分子メカニズムの解明など、すばらしい業績を残してきた。いくつもの論文が引用ランキングに並ぶ。その始まりは、1980年に成功したインターフェロンα遺伝子のクローニングだった。

柳沢 正史氏

「私」とNature  “ねむけ”の謎を解明したい

柳沢 正史氏

筑波大学大学院時代に見つけた血管収縮物質が世界の研究者の注目を集め、米国テキサス大学にスカウトされて1991年に渡米。後を追って留学してきた後輩の櫻井武(現・筑波大学 国際統合睡眠医学科研究機構;IIIS)とともにオレキシンを発見する。この脳内の神経伝達物質が睡眠と覚醒に関係していることから、本格的に睡眠学の研究を開始。現在IIISを主宰して、「ねむけとは何か」の解明を目指している。

その他のNature 著者インタビュー

Nature Café

ネイチャー・リサーチが主催するサイエンスカフェです。グローバルな視点から様々な分野のサイエンスについて、カジュアルな雰囲気の中、一緒に語り合います。

その他のイベント

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