Nature

Cover Story: 見知らぬ光景:JWSTの赤外線観測能力により、これまで検出できなかった多数の小惑星が捉えられた

Nature 638, 8049 (2025年2月6日)

小惑星の検出と監視は、地球を衝突から守る上で重要である。主小惑星帯(メインベルト)にある直径1 km以上の大きな天体は、比較的容易に発見・監視できる。しかし、直径10 m未満の小さい天体は、地球近傍に頻繁に接近する可能性があるにもかかわらず、はるかに捉えにくい。今週号ではA BurdanovとJ de Witたちが、標準的な検出手法ではこれまで見えなかった、メインベルトの138個の小惑星を検出したことを報告している。研究チームは、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)の赤外線観測能力を活用して、複数の画像を合成するなどの合成追跡技術と組み合わせることで、こうした未確認の小惑星を捉えることに成功した。著者たちは、地球に衝突する可能性を持つ天体を監視・研究できるJWSTの能力は、将来の惑星防衛への取り組みにおいて重要な役割を果たす可能性があると示唆している。

今週の目次とハイライト The Nature Top Ten バックナンバー

Nature注目のハイライト

その他のハイライト

Nature 創刊150周年記念特集

Nature ダイジェスト

Nature は次に何をすべきか

2020年4月号

Nature が150周年を迎えたのを機に、その価値観と、Nature を改善する方法について考えることにした私たちは、読者の意見をどうしても聞きたくて、アンケート調査を実施しました。

イベントレポート

日本の科学の未来
― 持続可能な開発目標の達成に向けたビジョン ―

1869年創刊のNature は今年150周年を迎える。これを記念するシンポジウムが東京大学安田講堂で開催され、日本の科学のトップランナーである大隅良典氏、柳沢正史氏や、Nature 編集長のMagdalena Skipperらが集った。日本の科学の未来を各氏はどう見ているか。自らの研究や体験をもとに語り、意見が交換された。

Nature 創刊150周年記念特集

著者インタビュー

柳沢 正史氏

「私」とNature  混沌状態をすっきりさせるような研究が好き

長田 重一氏

長田重一大阪大学免疫学フロンティア研究センター教授は、アポトーシス(プログラム細胞死)の分子メカニズムの解明など、すばらしい業績を残してきた。いくつもの論文が引用ランキングに並ぶ。その始まりは、1980年に成功したインターフェロンα遺伝子のクローニングだった。

柳沢 正史氏

「私」とNature  “ねむけ”の謎を解明したい

柳沢 正史氏

筑波大学大学院時代に見つけた血管収縮物質が世界の研究者の注目を集め、米国テキサス大学にスカウトされて1991年に渡米。後を追って留学してきた後輩の櫻井武(現・筑波大学 国際統合睡眠医学科研究機構;IIIS)とともにオレキシンを発見する。この脳内の神経伝達物質が睡眠と覚醒に関係していることから、本格的に睡眠学の研究を開始。現在IIISを主宰して、「ねむけとは何か」の解明を目指している。

その他のNature 著者インタビュー

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ネイチャー・リサーチが主催するサイエンスカフェです。グローバルな視点から様々な分野のサイエンスについて、カジュアルな雰囲気の中、一緒に語り合います。

その他のイベント

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