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免疫:幹細胞様の特性をもつヒト記憶T細胞
サブセット

Nature Medicine 17, 10 doi: 10.1038/nm.2446

免疫記憶は、抗原への再暴露に応答してエフェクター細胞に分化でき、幹細胞と同様に自己複製するリンパ球の集団に依存していると考えられている。本論文では、自己複製能が高く、セントラル記憶T細胞、エフェクター記憶T細胞およびエフェクターT細胞を生じる多分化能を持ち、寿命の長いヒト記憶T細胞集団について述べる。このような細胞は、多数のウイルス抗原や自己腫瘍抗原に特異的であり、ナイーブT細胞の特徴を持つCD45RO-、CCR7+、CD45RA+、CD62L+、CD27+、CD28+およびIL-7Rα+ T細胞区画内で見つかった。しかし、これらの細胞は、CD95、IL-2Rβ、CXCR3、およびLFA-1を多量に発現しており、記憶細胞の特徴である多数の機能的属性を示した。既知の記憶細胞集団と比較すると、これらのリンパ球は増殖能が高まっており、免疫不全宿主の免疫系をより効率的に再構築した。また、これらの細胞はヒト化マウスモデルで優れた抗腫瘍応答を仲介した。ヒト幹細胞様の記憶T細胞集団の同定は、ワクチンやT細胞治療の設計に直接関係がある。

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