Review

腫瘍血管新生:分子経路と治療標的

Nature Medicine 17, 11 doi: 10.1038/nm.2537

血管新生は腫瘍の増殖や転移に不可欠であり、腫瘍に関連して起こる血管新生の制御はがんの進行抑制のための有望な戦略である。腫瘍の微小環境は、血管新生応答に影響を与える多数のシグナル伝達分子やシグナル伝達経路を含んでいる。このような構成成分が血管新生の刺激因子あるいは抑制因子として機能的相互作用をする仕組みや、抵抗機序が生じる仕組みの解明は、新しい治療戦略を見いだすのに必須である。長く変化せず効率のよい抗血管新生応答を達成するには、腫瘍微小環境中の多様な性質を同時に、あるいは順次標的とするような手法が必要だろう。

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