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マラリアワクチンのまちまちな結果

Nature Medicine 17, 12 doi: 10.1038/nm1211-1560

マラリアは、リスクの高い流行地域では蚊帳や殺虫剤、抗マラリア薬などの手段を使って効果的に抑制できるが、マラリア原虫の完全撲滅は今もって相当な難問である。有効なワクチンがあれば、待望のこの目標を実現する望みが出てくるかもしれない。最近の研究で、マラリアワクチン候補RTS,S/AS01の評価のために行われている第三相臨床試験の中間結果が報告された。このワクチンは、マラリアスポロゾイト周囲タンパク質(CSP)の一部に由来する組み換え抗原と融合させたB型肝炎表面抗原と、AS01アジュバントからなる。このワクチンは、臨床マラリアと重症マラリアの両方に対してある程度の防御効果を示すことが明らかになった。この臨床試験がRTS,Sワクチンの将来や、マラリア撲滅の総合戦略にどんな意味をもつのか、専門家3人に意見を聞いた。

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