in vitroでのプリオンタンパク質異常型コンホメーション(PrPSc)を増幅する技術の発達により、プリオンの高感度の検出ができるようになった。今回我々は、RT-QUIC(real-time quaking-induced conversion)法と呼ばれる、新しいPrPSc増幅アッセイを開発した。この方法によると、クロイツフェルト-ヤコブ病(CJD)罹患脳ホモジネート中のPrPScを1 fgまで検出できる。我々はまず、一連の日本人被験者でこの技術を評価した後、さらにオーストラリア人の脳脊髄液検体30例を盲検試験によって評価し、感度80%以上、特異性100%の成績を得た。これらの結果は、RT-QUIC法に生存中のCJD疑い例を評価する高い診断能力が期待できることを示している。