Perspective がんゲノミクス:発見科学から個別化医療へ 2011年3月1日 Nature Medicine 17, 3 doi: 10.1038/nm.2323 ゲノム技術の最近の進歩に続いて、がんに関するゲノム情報が大量に得られるようになり、これは発見科学と臨床医学との隔たりを狭めつつある。がんゲノミクスを治療と診断に転用して成功したいくつかの例は、こうした方法により、がんの個別化医療が実現する可能性を裏付けるものだ。しかし、ゲノミクスにおける発見が臨床で実際に活かされるまでには難しい問題が多数存在する。この総説では、がんゲノミクスにおける発見の生物学的意味を確立することが、その臨床応用実現にいかに重要であるかを述べ、基礎研究を臨床診療に転用する際によくみられる重要な障害のいくつかについて論じる。 Full text PDF 目次へ戻る