Editorial

手当が必要ながん治療薬

Nature Medicine 17, 3 doi: 10.1038/nm0311-231

並外れて高価なことが多いがん治療薬が、生活の質を損なった上に生存期間も延長しなかったという例はしばしば聞かれる。薬の有効性を高め、がんによる死亡原因の多くを占める転移を標的とすることにさらに力を注げば、がん患者の転帰はもっと向上するのではないだろうか。それには臨床試験の設計と評価を見直し、認可を厳しくしていくこと、また複雑難解な過程であるために解明が遅れている転移についての研究をさらに進めることが不可欠であろう。

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