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喘息:腫瘍壊死因子ファミリーに属するLIGHTは喘息による気道リモデリングの標的である

Nature Medicine 17, 5 doi: 10.1038/nm.2356

慢性喘息の患者では進行性の肺機能低下がみられるが、これは上皮下繊維症および平滑筋過形成を特徴とする、気道構造のリモデリングのためであると考えられている。本論文では、腫瘍壊死因子ファミリーに属するLIGHTがアレルゲンへの曝露後に肺の炎症細胞に発現することを示す。慢性喘息のマウスモデルで、IgG Fcドメインとリンホトキシンβ受容体(LTβR)の融合タンパク質を用いてLIGHTを薬理学的に阻害すると、肺繊維症、平滑筋過形成および気道反応性亢進が軽減するが、気道の好酸球増加にはほとんど影響がない。LIGHT欠損マウスでも、繊維症や平滑筋増生の同様の低下がみられる。LIGHTを遮断すると、ヒトでリモデリングにかかわるとされているサイトカインのトランスフォーミング増殖因子βとインターロイキン13の肺での発現が抑制されるが、気道へ外部からLIGHTを投与した場合は繊維症や平滑筋過形成が引き起こされる。したがって、LIGHTは喘息に伴う気道リモデリングを防止するための標的となる可能性がある。

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