Editorial

臨床に持ち込むのは早すぎた?

Nature Medicine 17, 7 doi: 10.1038/nm0711-751

慢性疲労症候群(CFS)とレトロウイルスの関連については、最初の報告以来ずっと論争が続いてきた。しかし、決定的な証拠がなかなか得られないまま、副作用がある抗レトロウイルス薬がCFS患者に対して処方されるようになり、またCFS患者の献血も一部では禁止されるなど、さまざまな処置がこの説に基づいて下されてきた。ところが最近、この説に否定的なデータが複数得られた。このことを考えると、熱心な患者支援団体からの後押しもあってなされたこれまでの医療上の決定は、早計だったといえるかもしれない。

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