Article 免疫:Foxp3+濾胞制御性T細胞は胚中心応答を制御する 2011年8月1日 Nature Medicine 17, 8 doi: 10.1038/nm.2425 濾胞ヘルパーT(TFH)細胞は、体細胞超変異と選択を受けている胚中心B細胞に非常に重要なシグナルを与え、親和性成熟をもたらす。TFH細胞の細胞数が厳密に制御されることにより自己寛容は維持される。我々は、タンパク質抗原を用いた免疫後の胚中心に認められるCXCR5highPD-1highCD4+ T細胞のうち、10〜25%を占めるFoxp3+Blimp-1+CD4+ T細胞集団について報告する。この濾胞制御性T(TFR)細胞は、TFH細胞と従来のFoxp3+制御性T(Treg)細胞の表現型の特徴を合わせもつが、どちらのT細胞とも異なる。TFH細胞と同様に、TFR細胞の発生はBcl-6、SAP(SLAM-associated protein)、CD28、およびB細胞に依存している。 しかしながら、TFR細胞は胸腺由来のFoxp3+前駆細胞から派生し、ナイーブT細胞もしくはTFH細胞からは派生しない。TFR細胞はin vitroで抑制機能を示し、 in vivoではTFH細胞および胚中心B細胞の細胞数を抑制する。TFR細胞がない状態では、胚中心における抗原非特異的B細胞の過増殖により、抗原特異的B細胞が少なくなる。したがってTreg細胞は、TFH細胞分化経路を流用して胚中心応答を制御している。 Full text PDF 目次へ戻る