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がん:分娩後の乳腺退縮はコラーゲンとCOX-2を介して、非浸潤性(in situ)乳管がんの進行を促進する

Nature Medicine 17, 9 doi: 10.1038/nm.2416

若齢女性の乳がんの予後は出産歴によって影響される。分娩後5年以内に乳がんと診断された女性は、未産婦や、妊娠中に診断された女性より予後が悪い。本論文では、乳腺退縮が腫瘍進行を促進することを示す分娩後乳がんのマウスモデルについて述べる。このモデルでは、退縮中の乳腺という微小環境に曝露されたヒト乳がん細胞が、大量の繊維状コラーゲン、高レベルのシクロオキシゲナーゼ2(COX-2)発現と浸潤性表現形を特徴とする大きな腫瘍を形成する。培養下の腫瘍細胞は、繊維状コラーゲンとCOX-2に依存する形で浸潤する。退縮しつつある乳腺では、COX-2阻害が退縮に伴うコラーゲン繊維形成を低下させるとともに、腫瘍の増殖と肺への腫瘍細胞浸潤を抑制する。これらのデータは、分娩後乳がんのリスクの高い女性が分娩後の乳線退縮期間中に非ステロイド性抗炎症剤(NSAID)治療を受けることが有益かどうかを検証する研究をさらに行うことの必要性を裏付けている。

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