Brief Communication

がん:プロスタグランジンE2はDNAメチル化を介して腸腫瘍の増殖を促進する

Nature Medicine 18, 2 doi: 10.1038/nm.2608

異常なDNAメチル化は、腫瘍の発生および進行過程で、腫瘍抑制因子の遺伝子やDNA修復にかかわる遺伝子がサイレンシングされる重要な経路の1つだと考えられているが、がんの際のDNAメチル化の変化の基盤となる機構は解明されていない。本論文では、プロスタグランジンE2(PGE2)がDNAメチル化を介して一部の腫瘍抑制因子遺伝子やDNA修復遺伝子のサイレンシングを起こし、腫瘍の増殖を促進することを示す。これらの知見は、腫瘍進行の促進におけるPGE2のこれまで知られていなかった役割を明らかにしている。

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