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筋疾患:速骨格筋トロポニンの活性化は神経筋疾患の有望な治療法である

Nature Medicine 18, 3 doi: 10.1038/nm.2618

神経入力の不足は、筋肉の神経刺激の密度低下、神経筋接合部の活性化速度やシナプス伝達効率の低下を生じるので、筋肉の弱化を引き起こす。神経筋疾患後に二次的に自然入力が減少している場合に筋肉応答の増幅により筋力を増幅する方法として、我々は速骨格筋トロポニンの低分子活性化因子であるCK-2017357を作製した。CK-2017357は、速骨格筋トロポニン複合体に選択的に結合することにより、トロポニンCからのカルシウム放出速度を遅くし、カルシウムに対する筋肉の感受性を上昇させる。その結果、一対の神経-筋の張力−頻度関係が左方にシフトするのにつれて、筋繊維の張力−カルシウム関係も左方にシフトするので、CK-2017357はin situで最大より小さい神経刺激頻度での筋力産生量を増やしていることになる。神経筋疾患の重症筋無力症モデルでは、単回のCK-2017357投与直後、速骨格筋トロポニンのカルシウムに対する感受性の上昇によって、筋力と握力の強さが改善される。トロポニンの活性化は、神経筋機能が障害された疾患で身体活動性を改善するための新たな治療手段となる可能性がある。

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