Review 代謝/免疫:疾患において免疫系と代謝を結びつける細胞ネットワークとシグナル伝達ネットワーク 2012年3月1日 Nature Medicine 18, 3 doi: 10.1038/nm.2627 欧米諸国での2型糖尿病の広がりを肥満が促進していることは、現在広く認められている。肥満に関連する慢性的な組織炎症は、2型糖尿病や心血管疾患の一因となる重要な因子であり、また免疫系と代謝が複雑に絡み合っていることは、多くの研究によってはっきり示されている。免疫系と代謝系を相互に結びつけるのにかかわっているさまざまな細胞ネットワークやシグナル伝達ネットワークの解明における最近の進歩は、代謝性疾患の発症機序を理解する一助となっており、また免疫調節に基づく新しい治療戦略にも情報をもたらすだろう。本総説では、このような多様なネットワークが、インスリン抵抗性における炎症性要素を作り出す仕組みについて、脂肪組織や肝臓のマクロファージが果たす中心的な役割に特に注目しながら論じる。 Full text PDF 目次へ戻る