Brief Communication

がん:肺腺がんにおけるKIF5B-RET融合

Nature Medicine 18, 3 doi: 10.1038/nm.2644

我々は、KIF5B(kinesin family 5B遺伝子)とRETがん遺伝子のインフレーム融合転写物を、全トランスクリプトーム塩基配列解読によって明らかにした。このような融合は、日本および米国の肺腺がん(LADC)患者の1〜2%に存在する。このKIF5B-RET融合は、RETキナーゼの異常な活性化を引き起こし、またEGFRKRASHER2およびALK遺伝子の変異あるいは融合と共には見られないこと、RETチロシンキナーゼ阻害剤であるバンデタニブが融合によって誘導されるNIH3T3細胞の足場非依存的増殖活性を抑制することから、LADCの新規ドライバー(責任)変異であると考えられる。

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