Brief Communication

がん:肺がんにおけるRET、ROS1およびALKの融合

Nature Medicine 18, 3 doi: 10.1038/nm.2658

我々は分子病理学と組織病理学を統合したスクリーニング系を構築し、1,529例の肺がんでALK(anaplastic lymphoma kinase)とROS1(c-ros oncogene 1, receptor tyrosine kinase)の融合分子についてスクリーニングを行い、44例のALK融合陽性、13例のROS1融合陽性(ROS1の新規融合相手4種を含む)の腺がんを同定した。これに加え、新規キナーゼ融合体で、分子標的として有望と考えられるKIF5B(kinesin family member 5B)-RET(ret proto-oncogene)、およびCCDC6(coiled coil domain containing 6)-RETが14例の腺がんで見いだされた。これらの71例のキナーゼ融合陽性線がんを含む1,116例の腺がんの多変量解析により、予後不良を示す独立した4つの因子、すなわち50歳以上、男性、高い病理ステージ、キナーゼ融合体陰性が同定された。

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