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大動脈瘤:AMP活性化プロテインキナーゼα2のニコチンによる活性化はin vivoでマウスに腹部大動脈瘤形成を誘発する

Nature Medicine 18, 6 doi: 10.1038/nm.2711

喫煙は、腹部大動脈瘤(AAA)の形成、拡大、破裂に関連するリスク因子としては唯一、修正可能なものである。しかし、タバコの煙とAAAの間の因果関係は不明である。本論文では、in vivoにおける喫煙とAAAの因果関係について報告する。アンギオテンシンII(AngII)、あるいはタバコの煙の主要成分であるニコチンを静脈内に急速注入すると、アポリポタンパク質E(apoE)ノックアウト(Apoe−/−)マウスおよびapoEとAMP活性化キナーゼα1サブユニット(AMPK-α1)の両方を欠失するマウス(Apoe−/−Prkaa1−/−マウス)で、AAAの発症頻度が著しく上昇した。これとは対照的に、遺伝的にAMPK-α2を欠失させたマウス(Apoe−/−Prkaa2−/−マウス)では、in vivoでニコチンあるいはAngIIによって誘発されるAAAが見られなかった。機構としては、培養血管平滑筋細胞(VSMC)でニコチンとAngIIはいずれもAMPK-α2を活性化し、その結果、活性化タンパク質2α(AP-2α)のリン酸化が起こり、それに続いてマトリックスメタロペプチダーゼ2(MMP2)遺伝子発現が引き起こされる。我々は、喫煙はニコチンを介して、VSMCでAMPK-α2が仲介するAP-2α依存性MMP2発現を誘発してAAAを引き起こすと結論する。

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