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生殖医学:上皮型Na+チャネル活性化は胚の着床に必要なプロスタグランジンE2の放出と産生を引き起こす

Nature Medicine 18, 7 doi: 10.1038/nm.2771

胚の着床過程は、十分解明されていない。今回我々は、マウス子宮内膜上皮細胞の上皮型Na+チャネル(ENaC)の、胚から放出されるセリンプロテアーゼであるトリプシンによる活性化がCa2+流入を引き起こし、これがプロスタグランジンE2(PGE2)の放出、転写因子CREBのリン酸化、そしてプロスタグランジン産生と着床に必要な酵素のシクロオキシゲナーゼ2発現上昇につながることを明らかにする。マウスでは、ENaC活性化(ENaCの切断によって示される)の最大は着床時に観察された。マウス子宮のENaCを遮断あるいはノックダウンすると、着床不全が起こった。さらに、体外受精(IVF)治療前の子宮におけるENaC発現は、着床が失敗した女性では妊娠が成立した女性に比べてずっと低い。これらの結果は、胚の着床に必要なPGE2の産生と放出の調節にENaCが果たす、これまで明らかにされていなかった役割を示しており、ENaCの欠陥は流産やIVFの成功率低下の原因となっている可能性がある。

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