Commentary

ウイルス病原性に関するトランスレーショナル研究における障害

Nature Medicine 19, 1 doi: 10.1038/nm.3050

ウイルス病原性について基礎医学研究で得られた知見を実際の治療へと応用し、解決策となりそうな方法を臨床で実行することには、明らかな障害がある。フォルクスワーゲン財団とNature Medicineの間で現在結ばれている協力関係によって、「ヘレンハウゼン・シンポジウム」シリーズの一環として、2012年に情報交換会議が開催された。障害の解決策を見つけだし、トランスレーショナル研究における障害に対処するための協議事項を作成するという暗黙の目標のもとに、ウイルス研究のさまざまな分野における現在の難問が明確にされ、論じられた。本解説では、会議に参加した研究者の一部が、基礎研究と臨床研究における最も緊急性が高い未解決問題について簡潔にまとめ、このような重要な障害を明らかにすることが、ヒトのウイルス性疾患の予防と治療に向かって進むための必須の段階であることを明らかにしている。

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