Review
がんの標的治療:がんにおけるヘッジホッグ経路の治療可能性を解明する
Nature Medicine 19, 11 doi: 10.1038/nm.3389
近年、がん患者の治療を目的としたヘッジホッグ(Hh)経路阻害剤の開発は大きく進展し、基底細胞がんや髄芽腫など、Hh経路の活性化変異を持つがんでは有望な臨床試験結果が得られている。だが、Hhリガンドの過剰発現が腫瘍増殖を促進していると考えられる多くのがんに対しては、期待外れの結果に終わっている。この総説では、腫瘍形成におけるHh経路に関する我々の理解を進める基盤となってきた前臨床データと、smoothened阻害剤について明らかになってきた臨床経験について論じる。