コカイン抵抗性のエピジェネティクスを探る

薬物依存症には遺伝性の要素があり、家族に遺伝することが知られている。しかし、Vassolerたちのラットを使った最近の研究では、意外な結果が明らかになった。コカインを自己投与してきた雄ラットの息子たちでは、コカイン摂取癖が軽減し、薬剤探索行動の習得が遅くなることがわかったのだ。Vassolerたちは、こうした行動変化を、コカインにさらされた雄の精子や、その子孫たちの脳内に生じたエピジェネティックな変化と関連付けている。この研究結果と、依存症表現型の遺伝様式の解明にこの結果がどう影響するかについて、4人の専門家に訊ねた。