Review 代謝性疾患:PPARγシグナル伝達と代謝:有用性、有害性、そして今後の見通し 2013年5月1日 Nature Medicine 19, 5 doi: 10.1038/nm.3159 チアゾリジンジオン(TZD)は核内受容体のペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γ(PPARγ)を介して作用する強力なインスリン感受性改善薬で、2型糖尿病に対して非常に有効性の高い経口薬である。しかし、TZDの類のない利点は、体液貯留、体重増加、骨量減少および鬱血性心不全に対するリスクのために十分生かされていない。そのため、インスリン感受性改善能を保持しながら、より副作用が少なく、より安全な次世代PPARγ特異的薬剤作出の可能性が議論されている。また、PPARγ経路の生理および治療との持続的関連を裏付けた最近の研究は、有害な影響を低減、もしくは除去した新しい分子を開発する機会につながるものだ。本総説では、エネルギー恒常性や代謝性疾患におけるPPARγシグナル伝達の解明の重要な進歩を示し、また、TZDを用いる治療に関連する有害事象についての新しい説明についても論じる。 Full text PDF 目次へ戻る