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幹細胞:創傷やUVB照射の後の毛包メラノサイト幹細胞の表皮への直接移動はMc1rシグナル伝達に依存している

Nature Medicine 19, 7 doi: 10.1038/nm.3194

創傷治癒の際には、幹細胞は機能を備えた成熟細胞を供給して、組織再生のための重大な需要を満たす。それと同時に、組織は将来必要となる再生能維持のために幹細胞のプールを保持しておかなくてはならない。しかし、創傷に対する応答の際にこのような要求のバランスをとる仕組みについてはわかっていない。本研究では、損傷あるいはB波紫外線の照射後には、毛包内のメラノサイト幹細胞(McSC)が最初の細胞分裂の前に幹細胞ニッチを抜け出すこと、これが幹細胞プールの枯渇につながる可能性があることを示す。また、McSCはメラノコルチン1受容体(Mc1r)依存的に表皮に移動して、機能を備えた表皮メラノサイトへ分化し、損傷を受けた皮膚への紫外線照射に対して色素を含む保護障壁となることがわかった。以上の結果は、創傷が原因で開始される幹細胞分化は、幹細胞維持より優先されることを示す一例であり、これはMcSCの操作によって皮膚色素沈着性疾患を治療する方法の開発につながる可能性がある。

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