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白血病:NOTCH1が駆動するMYCエンハンサーはT細胞の発生、形質転換および急性リンパ芽球性白血病を促進する

Nature Medicine 20, 10 doi: 10.1038/nm.3665

がんのドライバーとなる遺伝学的損傷を見つけ出して注釈付けを行う試みは、主にタンパク質をコードする遺伝子の解析に集中しているが、ヒトのがんで見られる遺伝学的異常の大半は遺伝子間領域に位置している。今回我々は、NOTCH1によって制御され、離れたところから作用する、新規なMYCエンハンサーを明らかにした。このエンハンサーは、ヒトT細胞性急性リンパ芽球性白血病(T-ALL)で頻発する染色体重複の標的である。この高度に保存された調節エレメントは、N-Me(NOTCH Myc enhancer)と名付けられ、Myc転写開始部位から+1.47 Mb離れた広いスーパーエンハンサー領域内に位置していて、Myc近位プロモーターと相互作用し、方向とは無関係にMyc発現を誘導することがレポーター解析から明らかになった。さらに、N-Meノックアウトマウスの解析からは、この調節エレメントが、胸腺細胞発生の際に、またNOTCH1誘導性T-ALLの際に果たす選択的で不可欠な役割が実証された。総合するとこれらの結果は、N-Meがヒト白血病の病因に直接的に関わっていて、離れたところから作用する発がんエンハンサーであることを明らかにしたもので、またNOTCH1-MYC調節経路のT細胞形質転換における重要性や、T-ALLの治療薬としての重要性を明確に示している。

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