Between Bedside and Bench

ゲノム編集:研究にも治療にも:標的を選択できるゲノム編集は臨床で大ヒットするだろう

Nature Medicine 20, 10 doi: 10.1038/nm.3721

改変エンドヌクレアーゼを使ってターゲティングを行うゲノム編集によって、対象ゲノムに遺伝子欠失や遺伝子置換を正確に導入することが可能になった。BENCH TO BEDSIDEでは、K Joungたちが、疾患に関係する体細胞変異を、ゲノム編集技術を使ってヒト細胞株や疾患モデルに組み込む方法について論じている。これによって、そうした変異体の機能の解釈が可能になり、得られた情報を臨床での分子診断に使うことができるようになるだろう。BEDSIDE TO BENCHではA LombardoとL Naldiniが、ゲノム編集の臨床応用の可能性を考察している。臨床での改変エンドヌクレアーゼ使用の安全性はすでに明らかになっている。このようなエンドヌクレアーゼを使えば、疾患関連遺伝子を野生型遺伝子と置き換えたり、ウイルスの宿主侵入に必須な受容体をコードする遺伝子を削除してウイルス感染を防いだりすることが可能になるかもしれない。

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