Brief Communication

神経変性疾患:ハンチントン病は核に桿状のタウタンパク質が存在する4リピートタウオパチーである

Nature Medicine 20, 8 doi: 10.1038/nm.3617

3つあるいは4つの微小管結合リピートを持つタウ・アイソフォームの不均衡は、MAPT遺伝子のイントロン変異を持つ家系で見られ、第17染色体に関連するパーキンソン症候群を伴う前頭側頭型認知症(FTDP-17)を引き起こす。今回我々は、ハンチントン病(HD)患者の脳では、mRNAとタンパク質のレベルでの当量間の不均衡と総タウ量の上昇とともに、ニューロンの核に沿って桿状のタウタンパク質の沈着が見られたことを報告する。核に存在するこのような桿状のタウは、秩序だったフィラメント状の超微細構造を示し、以前にHDの脳で報告されているニューロン核の切れ込みを塞いでいる可能性がある。また、SFRS-6(serine/arginine-rich splicing factor-6)の変化がタウのスプライシング異常と同時に起こっており、HDの病因へのタウの関与は、変異HTT導入マウスの運動異常が、タウがノックアウトされている条件下で軽減されることによって立証される。

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