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がん:CD47の遮断は免疫原性腫瘍のT細胞を介した破壊を誘導する

Nature Medicine 21, 10 doi: 10.1038/nm.3931

CD47特異的遮断抗体が仲介して起こる腫瘍細胞のマクロファージ貪食は、異種移植モデルでの主要なエフェクター機構であると考えられてきた。今回我々は、免疫応答性マウスの同系腫瘍モデルを用いて、CD47遮断の治療効果がマクロファージに依存しておらず、樹状細胞のT細胞応答クロスプライミングに依存していることを明らかにする。抗CD47抗体療法の治療効果は、T細胞欠失マウスでは消失した。さらに、CD47遮断の抗腫瘍作用にはCD11c+細胞での細胞質DNAセンサーSTINGの発現が必要だが、MyD88やTRIFはどちらも必要でなく、腫瘍細胞由来のDNAの細胞内感知が抗CD47治療によって増強され、さらに自然免疫応答や適応免疫応答への橋渡しがなされることが示唆された。特に、標準的な化学療法による治療開始のタイミングは、CD47遮断による抗腫瘍T細胞応答の誘導に著しく強い影響を与えた。まとめると、我々の知見はCD47遮断がT細胞が仲介する免疫原性腫瘍の排除を推進することを示している。

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