Perspective

老化は「薬で治療できる」のか?

Nature Medicine 21, 12 doi: 10.1038/nm.4005

老化という複雑な過程を進行させるエンジンが何かは、モデル生物を使った研究によって明らかにされつつあり、薬剤開発研究のための標的候補や論理的根拠が得られるようになった。小型分子に関する複数の研究は動物モデル段階が既に完了しており、老化に対する霊薬が見つかるのではないかという期待が生まれ、初期段階で有望と思える化合物が既にいくつか明らかにされている。現在試験中の薬から、我々はどんな教訓を学ぶことができるのだろうか。また、それによって老化に対する治療薬を探索する際の落とし穴のようなものを避けられるだろうか。さらに、不老不死の霊薬が見つかったとしたら、それは誰にでも使えるものなのか、それとも老化過程は人それぞれで異なるのだから、こうした霊薬により逆に寿命が短くなる場合があるのかどうか、こうしたことも我々は考えなければならない。

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