Brief Communication
ジカウイルス感染症:妊娠中の非ヒト霊長類でのジカウイルス皮下接種後に見られた胎児脳損傷
Nature Medicine 22, 11 doi: 10.1038/nm.4193
妊娠中のブタオザル1頭で、ジカウイルス(ZIKV)接種後に胎児に脳損傷が生じたことが分かった。脳室周囲の損傷は接種後10日以内に生じ、後頭葉-頭頂葉に非対称的に広がった。胎児の剖検から、脳にZIKVが存在すること、大脳白質の著しい低形成、脳室周囲白質のグリオーシス、軸索や上衣細胞の損傷が明らかになった。非ヒト霊長類でZIKVと関連した胎児脳損傷が観察されたことは、治療法評価のためのモデルと結びつくだろう。