Perspective

精神疾患の遺伝学的性質の共有性が及ぼす影響

Nature Medicine 22, 11 doi: 10.1038/nm.4196

最近のゲノミクス研究により、統合失調症、双極性障害、大うつ病性障害などの精神疾患の高度な多遺伝子性が明らかになりつつある。個々の疾患に見られる遺伝学的関連の多くは複数の疾患にわたって共有されており、これは1つの遺伝子が広範囲にわたる形質に働く多面発現性を示していて、既存の診断方法の生物学的妥当性に疑問を投げかけている。本総説では、単一の診断カテゴリーだけに特異的なリスク対立遺伝子が存在する可能性が低いことを論証する。また、多面発現性が臨床にもたらす重要な影響のいくつかについても明らかにする。

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