Brief Communication

アルツハイマー病:PD-1免疫チェックポイントの遮断はアルツハイマー病のマウスモデルで病態を軽減し記憶障害を改善する

Nature Medicine 22, 2 doi: 10.1038/nm.4022

全身的な免疫抑制は、脳の修復に必要な防御的に働く細胞性免疫応答を誘導する能力を低下させる可能性がある。本論文では、アルツハイマー病(AD)のマウスモデルを用いて、PD-1(programmed death-1)経路での免疫チェックポイント遮断が、インターフェロンγ(IFN-γ)依存性の全身性免疫応答を引き起こし、それに続いて単球由来マクロファージが脳へと動員されるようになることを示す。病態が確立したマウスでこのような免疫応答が誘導されると、脳のアミロイドβ(Aβ)プラークの除去が引き起こされ、認知機能が改善された。病態に対する有益な効果を長期にわたって維持するには、治療セッションを繰り返し行うことが必要であった。これらの知見は、ADの治療では免疫チェックポイントが標的となりうることを示唆している。

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