Review

免疫:バリアー組織のマクロファージ:環境が投げ掛ける難問への機能的適応

Nature Medicine 23, 11 doi: 10.1038/nm.4430

マクロファージは体の至る所に存在し、組織の発生、恒常性やリモデリングに重要な役割を担っており、それに加えて防御性の免疫や炎症に関わる自然免疫系の見張り役としても働いている。腸、肺、皮膚、肝臓などのバリアー組織は常に外界に曝露されており、こうした組織に常在するマクロファージなどの細胞集団は外界に起因する特別な要求を課せられることになる。本総説では、さまざまなバリアー組織にあるマクロファージはそれぞれ異なる前駆細胞に由来すると考えられているが、その高度に特殊化した性質は局所的環境によって形作られており、このためマクロファージは解剖学的ニッチの要求に的確に適応できるということを示す証拠(次第に増えつつある)を再検討する。さらに定常状態にあるバリアー組織に存在するマクロファージの特性について論じ、その分化や挙動を決める多数の因子について概説し、また防御性の免疫や炎症の際に起こるマクロファージの変化について記述する。

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