Brief Communication
がん治療:VISTAは抑制性の免疫チェックポイントタンパク質でイピリムマブ投与後の前立腺がん患者で増加する
Nature Medicine 23, 5 doi: 10.1038/nm.4308
前立腺がん患者に対する抗CTLA-4抗体(イピリムマブ)、もしくは抗PD-1抗体(ニボルマブ)の単剤療法が臨床で相当な有効性を示した例は、現在まで認められていない。我々は前立腺の腫瘍微小環境にあるまた別の免疫抑制経路を明らかにするため、未治療の患者とイピリムマブを投与した患者の腫瘍について術前臨床試験を行って調べた。イピリムマブ投与後の腫瘍のマクロファージの個別のサブセットで、抑制性分子であるPD-L1およびVISTAが増加していることが分かった。今回の結果は、VISTAが、イピリムマブ投与後の前立腺腫瘍中にある、また別の補完的抑制経路であることを示唆している。