Brief Communication
アルツハイマー病:アルツハイマー病患者の海馬で卵円孔電極によって見つかった無症状の発作と発火
Nature Medicine 23, 6 doi: 10.1038/nm.4330
我々は今回、アルツハイマー病(AD)の患者で、てんかんの発作歴あるいは発作の脳波による証拠がない2人について、頭蓋内に留置した卵円孔電極を用いて内側側頭葉の活動を測定した。臨床的には無症状の発作やてんかん様発火が、睡眠時に海馬で検出された。睡眠中は、このような異常が記憶の固定を妨げる可能性が最も高いと考えられる時間帯である。今回の初発症例で得られたこれらの知見は、海馬での潜在的な過興奮の早期の発生がADの病因に関わっていると考えるモデルを裏付けている。