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再生医療:初代培養ヒト肝外胆管細胞由来オルガノイドを用いたマウス肝外胆樹の再構築

Nature Medicine 23, 8 doi: 10.1038/nm.4360

胆道閉鎖あるいは虚血性狭窄などの総胆管(CBD)疾患の治療は、健康なドナー由来で再建手術に適した胆管組織が不足していることで制限されている。本論文では、肝外胆樹からのヒト胆管細胞の単離と、肝外胆管細胞由来オルガノイド(ECO)の形でのその増殖のための、再生医療への応用を目的として開発された新しい方法を報告する。今回得られたECOは、トランスクリプトームのプロファイルや機能特性に関して、初代培養胆管細胞に非常によく似ている。このようなオルガノイドのin vivoでの再生能を調べたところ、ECOは免疫不全マウスの腎被膜下に移植すると自己組織化して胆管マーカーを発現する胆管様の管になることが分かった。さらに、ECOを生物分解性の足場に播種すると、胆管の特性を有する組織様構造を形成した。生体工学により作製されたこのような組織は、肝外胆管損傷のマウスモデルへの移植後に胆嚢壁を再構築し、胆管上皮を修復することができた。さらに、生体工学の手法によって作製された人工の管は天然のCBDと置換可能であり、胆汁鬱滞や管腔閉塞の証拠は見られなかった。結論として、ECOは胆樹を再構築することができ、これはin vitroで増殖させたヒト初代培養胆管細胞を用いた臓器再生のための原理証明実験となる。

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