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在宅医療のススメ
Nature Medicine 24, 7 doi: 10.1038/s41591-018-0112-9
従来であれば病院に行き、数日間入院して治療を受けるような患者に、往診と同じようなスタイルで医者がその自宅を訪れ、病院と同程度の診療を行うプログラムが、米国内でいくつか実施されている。だが、その実効性を確かめた試験はまだない。このような在宅医療に関する米国で初めての無作為化対照試験の結果が、今年5月に報告された。患者20人を対象としたこのパイロット試験では、在宅医療プログラムによって医院の経費が削減できることが明らかになり、また、在宅医療を受けた患者の方が再入院率が低かった。合併症の危険が低い入院治療を希望する患者も多いが、自宅でこれまで通りの生活を送りたいという、比較的症状の軽い患者にとって、在宅医療という選択肢は歓迎されるものとなりそうだ。