Letter

深層学習:急性神経学的事象の際の頭部画像のディープニューラルネットワークを使った自動化サーベイランス監視

Nature Medicine 24, 9 doi: 10.1038/s41591-018-0147-y

脳卒中、出血、水頭症などの急性の神経学的疾患の迅速な診断と治療は、良好な転帰を達成し神経機能を保持するために重要であり、そのため「time is brain」(迅速な処置が脳を助ける)と言われている。このような疾患は症状で識別されることが多いが、診断に不可欠の手段は迅速な画像化である。急性の神経学的事象の頭部画像化法で、コンピューター支援サーベイランスは放射線医学的ワークフローを選別することが可能で、そのため処置までの時間が短縮され、転帰を改善できると考えられている。臨床業務の多くはコンピューター支援診断(CAD)に集中しているが、三次元画像解析での技術的作業は主にセグメンテーションに集中している。三次元たたみ込みニューラルネットワーク(3D convolutional neural network; 3D-CNN)は、主に3Dモデル化とLiDAR(light detection and ranging)データに基づく教師付き分類に用いられてきた。本論文では、急性の神経学的事象に関して弱い教師付き分類を行って頭部CT画像をスクリーニングする3D-CNNアーキテクチャーを実証する。3万7236の頭部CT画像からなる臨床放射線学的データセットから自動的に特徴を学習し、注釈付けは半教師付きの自然言語処理(NLP)の枠組みによって行われた。シミュレーションされた臨床環境での無作為化二重盲検前向き試験によって、放射線医学的ワークフローを選別して診断時間を数分から数秒にまで短縮する我々の手法の有効性が実証された。

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