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PCOS:出生前のアンドロゲン曝露と多嚢胞性卵巣症候群に対する感受性は世代間で伝達される

Nature Medicine 25, 12 doi: 10.1038/s41591-019-0666-1

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の女性での肥満とアンドロゲンレベルの上昇が、子孫にどのように影響するかは不明である。今回我々は、スウェーデンでの全国的な登録をベースとしたコホートとチリの臨床症例対照研究で、PCOS患者の母親を持つ娘はPCOSと診断される可能性が高いことを見いだした。さらに、妊娠後期のジヒドロテストステロン注射により誘導されたPCOS様形質を持つ雌マウス(F0)からは、肥満の有無にかかわらず、PCOS様の生殖表現型および代謝表現型を持つ雌のF1–F3の子孫が生じた。F1–F3の子孫から採取した減数第二分裂期の単一の卵母細胞について塩基配列解読を行ったところ、全ての世代にわたって共通し、かつ独特な遺伝子発現変化が見つかった。症例対照研究の被験者の娘と、血縁関係のないPCOS女性患者の血清試料中で、4つの遺伝子の発現が同様に変動していることが分かった。我々の知見は、PCOSの母親の女性子孫が世代間で伝達される影響を受ける証拠を示しており、将来の世代でPCOS表現型を予測するための遺伝子候補を明らかにしている。

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