Brief Communication
CRISPR–Cas9:ハッチンソン・ギルフォード早老症候群マウスへのCRISPR–Cas9治療薬の単回投与による寿命の延長
Nature Medicine 25, 3 doi: 10.1038/s41591-019-0343-4
ハッチンソン・ギルフォード早老症候群(HGPS)はまれな致死性遺伝性疾患で、老化が加速したような症状が特徴である。主な遺伝的原因はラミンAをコードする遺伝子に生じた置換変異であり、これによってプロジェリンという毒性アイソフォームの産生が引き起こされる。本論文では、CRISPR–Cas9システムの構成成分をアデノ随伴ウイルスによって全身に送達する治療を単回行うことで、HGPSマウスモデルで疾患進行が抑えられたことを示す。