Review Article
がん治療:がん治療におけるエピジェネティック修飾の標的化:がんに至るロードマップを消去する
Nature Medicine 25, 3 doi: 10.1038/s41591-019-0376-8
エピジェネティックな調節異常は、ほとんどのがんで見られる一般的な特徴であり、エピジェネティック装置の変化を介して直接的に起こることが多い。ここ数年間にわたって、エピジェネティック修飾因子を標的とした新世代の薬剤が臨床開発に入っており、これらの臨床試験の結果が現在開示されてつつある。第一世代のエピジェネティック治療薬とは異なり、これらの新しい治療薬は選択的に働き、がんで変異や転座が見られるタンパク質を標的とするものが多い。本総説では、現在臨床開発中のエピジェネティック修飾性薬剤についてまとめ、それらの開発のきっかけと難問について論じる。これらの薬剤が臨床使用に進んでいるので、創薬分野では新規および既知のエピジェネティック標的の両方に研究が集中している。我々は、これらの取り組みと採用された戦略の概要について述べる。