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COVID-19:自宅隔離患者の前向きコホートでのCOVID-19後遺症

Nature Medicine 27, 9 doi: 10.1038/s41591-021-01433-3

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)後の長引く合併症、いわゆるLong COVIDは入院患者ではよく見られるが、比較的軽い症例での一連の症状についてはさらなる研究が必要である。今回我々は、ノルウェーでのパンデミック第一波の間のベルゲンにおける全症例の82%に相当する患者312人(自宅隔離患者247人、入院患者65人)で行われた前向きコホート研究で、長期間の追跡調査を実施した。6か月目の時点で、全患者の61%(189/312人)に持続的な症状が見られた。これらの症状は、当初の疾患の重篤度、回復期抗体価の上昇、既存の慢性肺疾患とは無関係だった。自宅隔離となった若年成人(16~30歳)の52%(32/61)は、6か月目で症状があり、それらは味覚あるいは嗅覚、またはその両方の消失(28%、17/61)、倦怠感(21%、13/61)、呼吸困難(13%、8/61)、集中力低下(13%、8/61)および記憶障害(11%、7/61)などであった。軽症のCOVID-19で自宅隔離された若年成人患者が、長期にわたる呼吸困難や認知症状を呈するリスクを持つという今回の知見は、ワクチン接種のような感染防止対策の重要性を明確に示している。

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