Perspective

疫学:30年目を迎えた世界の疾病負荷研究

Nature Medicine 28, 10 doi: 10.1038/s41591-022-01990-1

世界の疾病負荷研究(GBD)は、重要な健康転帰に対して確かな根拠がある適切な評価を適時に提供することを目標として、30年前に開始された。そして、この30年間にGBDは次第に細分化されてきた。最新のイテレーションでは、200以上の国々や領土における疾病、傷害、リスク因子に関する非常に多くの結果について評価が行われ、また20か国以上ではサブナショナルレベルの規模で、同様な評価が行われた。GBDは現在、150以上の国からの8000名を超える科学者やアナリストの活発な協力によって研究が生み出されている。GBDの毎回のイテレーションごとに、データやデータ処理、データ統合に使われる方法が進化してきていて、その目標は測定結果の透明性や比較可能性を高め、不確実性のさまざまな原因についての情報交換をさらに強化することである。GBDには多くの制約があるが、広い範囲にわたる利害関係者に対して意味のある健康尺度を提供するための、動的でイテレイティブかつ厳密な試みであることに変わりはない。

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