Research Briefing
骨髄移植の化学療法が再生能を持つ脳細胞集団を破壊する
Nature Medicine 28, 3 doi: 10.1038/s41591-022-01722-5
骨髄移植は末梢細胞の脳への生着を引き起こすが、その機構は不明である。脳の免疫細胞であるミクログリアは、骨髄移植の化学療法薬ブスルファンによって細胞周期が停止されると再生能を失う。化学療法薬のこうした働きが原因となって、ミクログリア密度が次第に低下し、末梢のドナー細胞が脳に生着して常在性マクロファージになるためのニッチが生じる。