Research Briefing

悪性度の高い乳児白血病の特徴である独特な血球分化状態

Nature Medicine 28, 4 doi: 10.1038/s41591-022-01719-0

KMT2A遺伝子の再構成を伴う乳児B細胞性急性リンパ性白血病(B-ALL)の進行状態が、そのバルクおよび単一細胞トランスクリプトームをヒト胎児骨髄のトランスクリプトームを参照として比較することによって明らかになった。この悪性度の高い白血病では、標準的なリスクの小児B-ALLとは違って、初期リンパ球前駆細胞(ELP)の分化が見られるのが特徴である。さらに、健常なELPとは対照的に、KMT2A遺伝子の再構成を伴う乳児B-ALL細胞は骨髄系細胞の性質とリンパ系細胞の性質の両方を持っていて、新規な組み合わせの抗原を発現しており、これは治療標的になる可能性がある。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度