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セラノスティクスはがんの精密治療で大きなビジネスになる可能性がある

Nature Medicine 28, 4 doi: 10.1038/s41591-022-01759-6

近年、治療と診断を組み合わせたセラノスティクスに関心が高まっている。セラノスティクスではツーステップの工程が必要で、まず、腫瘍に特異的に結合するリガンドを診断用放射性同位元素に結合させ、次に、同じリガンドに異なる放射性核種を結合させて腫瘍を治療する。現在は特定の神経内分泌腫瘍と甲状腺腫瘍に対してのみだが、他の腫瘍への適用も期待されている。さらに、小分子ではなく抗体ベースのリガンドを開発すればより高い特異性が得られ選択肢も増える。放射線による副作用のリスクや、全ての腫瘍が反応するわけではないといった欠点もあるが、新しいナノ材料や脂質ベースの担体分子の開発により、応用範囲は広がるだろう。商業的関心も高まっており、さまざまな難治性腫瘍に対する臨床試験や前臨床試験が急増している。こうした動きはこれまで小規模にしか行われてこなかった核医学研究を後押しし、精密医療の新しい波となるだろう。

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