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アフリカは地域流行性COVID-19に備えなければならない
Nature Medicine 28, 5 doi: 10.1038/d41591-022-00040-0
ヨーロッパ諸国などは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への厳格な対策を撤廃し、パンデミック(世界的大流行)終息宣言を目指しているが、アフリカ諸国は終息には程遠く、エンデミック(地域的流行)へのさらなる備えが必要となっている。アフリカでは、2022年3月の時点でワクチン接種が完了したのは人口の13%未満であり、検査不足により実際の症例数は報告された800万という数字の7倍くらいと考えられている。ワクチン、検査、治療、個人用保護具を提供するためにも、国内能力を強化するためにも、さらに莫大な資金が必要になる。パンデミック後の明確な目標の1つは、アフリカ諸国が自ら製薬と医療を主導することである。さらにHIV/AIDS、結核、マラリアなどへの備えも手が抜けない。今回のパンデミックで明らかになった公衆衛生上の教訓を生かして、アフリカは将来の健康への脅威に備えなければならない。